明日世界が滅ぶとしても、僕は今日林檎の木を植える
突然ですが、自分があと半年の命だとしたら、あなたは何がしたいですか(お金の問題は無視して)?
世界一周旅行?
死ぬほど贅沢する?
ちなみに私は、「今までお世話になった人全員に会って、ゆっくり話をする」です・・・。
と言うのは建前でして、本音はとてもここには書けません(笑)。
冗談はさて置くとして、そんなテーマを描いたのが、映画「最高の人生の見つけ方」です。
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この映画、この手のテーマの話には珍しく、とにかく明るい。
実直かつ博学な自動車整備工のカーターと、豪放かつ毒舌の大富豪のエドワード(ジャック・ニコルソン)は、ともに癌で余命半年の宣告を受けます。
(モーガン・フリーマン 1937~)
病室で知り合った二人は、死ぬまでにしたいことのリストを作り、それらを実現すべく旅に出ます。
(ジャック・ニコルソン 1937~)
「スカイダイビングに挑戦する」、「サーキットを貸しきって、“マスタング”でレースをする」・・・。
子どものように無邪気に二人はリストの内容を実行していきます。
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その中で二人が交わす軽妙で少し毒のあるやり取り、エドワードと彼の若い秘書のトマス(ショーン・ヘイズ)の毒舌の応酬が面白く、クスクス言いながら観ていました。
結局、二人が旅を途中で切り上げて家族の元へ帰って行くあたり、予定調和的なところがありますが(かと言って、家族の元に帰らない落ちもそれはそれで嫌ですが)、結構笑えて、最後にしんみりする。
ひねりは少なくても、安心して見れる映画です。
さて、この映画に対しては、「金持ちのエドワードがいたから好きなことができたんだろう?」というツッコミがあるかと思います。
確かにそれはある意味で正しい。
けれど私は、仮にエドワードが大富豪でなくても、二人はそれなりにやりたいことをやって、人生最後の時を過ごしたんじゃないかと思います。
この映画から何を感じとるかは人それぞれで、正解なんて無いんですが、大事なのはそこじゃないと私は思います。
「明日世界が滅ぶとしても、僕は今日林檎の木を植える」って言う言葉がありますけど、この映画のテーマって、つまりはこれだと思うんです。
そして、それは多分、生きるということ自体を指している。
この映画の二人と我々の違いは、(言葉は悪いかもしれませんが)命の期限が予告されているかどうかに過ぎないわけです。
我々だっていつか死ぬし、それが今日、明日じゃない保証もない。
けれど、だからと言って、仕事やら趣味やら恋やら、自分のやっていることを止めるわけにはいかないわけで。
つまるところ、人間は明日中断させられるとしても、林檎の木を植え続けるしかない。
与えられた生を最後の一瞬まで全うする。
カーターとエドワードは、それをしたんだと思います。
それも人生の最後に得た最高の友と一緒に。
こんな気の利いた最後の時間が私に訪れるか知りませんし、気にしても仕方ないんですが、とりあえず明日も林檎の木を植えようと思います。
今日はこんなところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。