「弱み」をどうする? その①―「強み」に変える―
発達障害は「凸凹の障害」とよく言われます。
分野による能力の差や得手・不得手があるのはだれでも同じですが、発達障害の場合はそれが少々極端だから、色々と苦労することがある。
それで強みを活かすことと同時に、弱みをどうするかを考えざるを得ないわけでして。
そこで今回と次回の記事で、ディビッド・ボイズと似鳥昭雄という二人の人物を手がかりにして、「苦手」と向き合う方法を考えてみたいと思います。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
- 作者: マーカスバッキンガム,ドナルド・O.クリフトン,田口俊樹
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
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ディビッド・ボイズさんは、「マイクロソフト社独占禁止法違反事件」や、「ブッシュ対ゴア裁判」など、歴史的な裁判にも関わってきた著名弁護士です。
彼には言語障害があって、複雑な単語や難解な言葉を発音するのが難しいんだそうです。
このことは、法廷で相手を打ち負かさなければならない、弁護士という仕事には致命的な欠点のように一見思えます。
(デビッド・ボイズ)
しかし、自分にも発音できる簡単な言葉を駆使した弁論は、万人にとって分かりやすいものとなり、結果的に裁判官の支持を得ることができるんだそうです。
ここで注意していただきたいのは、ボイズ弁護士は言語障害自体を克服してはいないということです。
むしろ、言語障害のせいで難しい言葉を使えなかったことが彼の強みになっているとさえ言える。
ボイズ弁護士の例は、障害も使いようよっては才能に化ける可能性があることを示唆しています。
ここで私自身のことを振り返ってみましょう。
私は多動性障害の特性からか、よく漠然とした焦燥感に駈られることがあります。
そのためか、学校のテストから仕事まで「見直しをする」ということが苦手です。
そのせいでちょっと見直しをすれば防げたようなミスをたくさんしてしまい、職場での信用を失ってしまいました。
今通っている支援施設では、その反省を踏まえて、作業の後に見直しをすることを意識的に取り組んでいます。
もし、これを習慣化できれば、結果として完成度の高い仕事をすることができるようになるかもしれません。
つまり、「見直しが苦手」という弱みを「細部までこだわる」という強みに変えることができるかもしれないと思うのです。
ちょうど、ボイズ弁護士が「難しい言葉を話せない」という弱みを、「分かりやすく話せる」という強みに変えたように―。
今日はこんなところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回はニトリ創業者の似鳥昭雄さんの実話から、「他人の力を借りて弱みと向き合う」ことについて考えたいと思います。
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