半平のきまぐれ日記

ADHD(注意欠陥多動障害)の会社員が本を読んで、映画を見て、あるいはその他諸々について思ったことを気まぐれに綴ります。(※本ブログはAmazonアソシエイトを利用しています。また、記事中の画像は、断りのない限りWikipediaからの引用、もしくはフリー素材を使用しています)

恋わずらいにつける薬―今野敏『隠蔽捜査3 疑心』

【第3類医薬品】マキロンs 75mL

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皆さん、お久しぶりです。

更新が滞ってまして、すみませんでした。

私はこのブログをスマホで書いてるんですが、通信量が制限を越えてしまいました(パソコンもかなり重くてワープロと化してる)。

めちゃくちゃ遅いスマホでは思うように操作ができず、それで更新を投げ出してました(笑)

でも、月が変わったのでもう大丈夫。

言い訳はこれくらいにして、さっさと本題に入りましょう。


私の好きな小説のシリーズに今野敏さんの『隠蔽捜査』シリーズがあります。

家族の不祥事で左遷された警察庁キャリアの竜崎伸也が、警察署長としていくつもの難題・難事件を解決していく話です。


組織のしがらみをものともせず、合理性と原則を武器に難事件を解決していく竜崎の姿が実に痛快です。

また、あまりに合理的な性格故の竜崎の身も蓋もない台詞や周囲とのギャップが笑いを誘います(笑)

現在、短編集2作を含めて計7作が刊行されている同シリーズから、3作目の『疑心』を今日は紹介します。


疑心―隠蔽捜査〈3〉 (新潮文庫)

疑心―隠蔽捜査〈3〉 (新潮文庫)


本作で竜崎はアメリカ大統領訪日に伴い設置された、方面警備本部の本部長に任命されます。

そして明らかになる大統領暗殺計画。

竜崎は果たしてテロを未然に防ぐことができるのか・・・!


さて、ここまで読んでいただいた皆さんは、今日の表題と内容が噛み合わないと思われていることかと思います。

ご安心ください、今から噛み合ってきます。


いつもの竜崎なら迷うことなく最も合理的な手段を採って、最短解決を目指すところですが、ここで以外な落とし穴が彼を待ち受けます。

それは「恋」でした。

およそ竜崎ほど恋する姿が想像できない男もいないんですが、彼は警備本部で部下となった女性キャリア・畠山美奈子に恋をしてしまいます。

しかし、妻子持ちの竜崎にとって、それは許されざる恋。

竜崎は果たしてテロを未然に防ぐことができるのか!、そして竜崎の恋の行方は?!・・・というのがこの小説の本当のあらすじです。


恋をした竜崎は判断力が鈍り、指揮ぶりも精彩を欠きます。

おまけに美奈子が他の男性職員と話しているだけで嫉妬に燃え、片時も彼女のことが頭を離れず、早い話が絵に書いたような恋わずらいに罹ります。

「歩く合理性」のような竜崎にしてみれば、「非合理性の代表選手」のような恋は、最も苦手とするところ。

ある意味で彼はシリーズ最大の危機に見舞われます(笑)


隠蔽捜査 DVD-BOX

隠蔽捜査 DVD-BOX

(2014年に放送された、シリーズの連ドラ版です。ドラマでは竜崎を杉本哲太さん、美奈子を伊藤歩さんが演じていました)


さて、なんで急にこの小説を紹介する気になったかと言いますと、実は私もつい最近、竜崎と同じ病に罹りました(笑)

ある女性を好きになりまして、自分なりにアプローチしてみるんですが、どうも脈がありそうにない。

ここ2、3週間、彼女のことが頭から離れず、大事な書類を用意するのを忘れたり(立て続けに2回も!)、訓練でも細かなミスを連発してました。

普段からうっかりが多い私ですが、それにしても普通じゃ考えられないミスをしていました。


で、私が恋わずらいを治した方法はと言うと、これも竜崎と同じでした。

それは「自分の気持ちを否定しない」ということ。

竜崎は「叶ってはならない恋」、私は「叶いそうにない恋」であるがために、「そんな恋をしている自分」から懸命に目を逸らしていました。


けれど、自分の気持ちを否定すればするほど苦しくなるわけで。

恋をしている自分も、それで悩んでいる自分もありのままに認めた途端、急に重い荷物を下ろしたように心が軽くなりました。

問題自体は何も解決していないんですが(笑)


何はともあれ、私は頭を冷やすことができたわけで、恋だけじゃなくて、自分のすべきことにも忠実でいようと思うことができました。

恋愛だけに夢中になる男よりも、恋愛以外の何かに一生懸命打ち込める男の方が、女性の目には魅力的に見えるかもしれないわけで。

もっと言うなら、私の性格上、そういう女性がいちばん合っている。

彼女のことは今でも好きですし、この先彼女が振り向いてくれるか分かりませんが、今は彼女と焦らずにいい関係を築いて行きたいと思います。



恋愛症候群 さだまさし

(さだまさしの名曲です。恋わずらい中の私はまさにこんな状態でした(笑))


今日はこんなところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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