幸か不幸か、ロダンの気持ちが俺には分かる(気がする)
いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
私ごとですが、先日27歳になりました。
27歳と言えば、私の敬愛する一休さんが悟りを開いたと言われる歳でもあります。
一休さんは悟りを開いた後も煩悩とともに生きた人ですが、私もそれを見習って仕事も遊びも、そして恋も大いにやって行こうと思っております(つまり、今までと変わんないってことですね、うん)。
さて、今日は先日見てきました映画の話をしたいと思います。
「近代彫刻の父」とも称される19世紀フランスの彫刻家、オーギュスト・ロダンの伝記映画です。
オーギュスト・ロダン(1840〜1917)
独学で彫刻を学び、職人として働きながら創作と勉強を続けた。世に出たのは40歳近くなってから。
日本の白樺派の作家たちとも文通を行なったり、日本の美術館にも多数の作品が収蔵されていたりと、何かと日本に縁のある人
映画はロダンのライフワークにして未完の大作「地獄の門」の製作と、彼の弟子にして24歳年下の愛人、カミーユ・クローデルとの不義の恋を二本柱にして進行します。
劇中、カミーユに独白する形でロダンの心中が何度も語られますが、その表現は難解です。
また、背景や状況を説明する演出があまりないので、一度見ただけでは理解するのは難しい映画だと感じました。
カミーユ・クローデル(1864〜1943)
19歳でロダンと出会い、その弟子となった。師匠とちがい、若くしてその才能を評価された。ただ、ロダンとの別れの後、自ら作品の多くを破壊した。
憂いを帯びた、少し儚げな美人さんですね、うん
では、なぜそんな映画の感想を書く気になったのか?
それはロダンに少なからず共感するものがあったから。
「地獄の門」は新設される国立美術館に飾るためにフランス政府がロダンに依頼した作品でした。
ロダンにとっては初めて政府から受けた依頼でしたが、それだけに横槍も多い。
自身の芸術家としての表現もなかなか理解されません。
さらに構想もまとまらず、苦悩します。
そこには表現に対して、あるいは自らの仕事に対して真摯な芸術家の横顔があります。
「地獄の門」
劇中では語られていませんが、国立美術館の計画は後に白紙になり、この作品の注文もキャンセルされます。
ロダンはこの作品を買い取り、生涯にわたって製作を続けました。
モチーフはダンテの『神曲』地獄編に出てくる「地獄の門」
一方で、ロダンは一個人としてはかなり問題のある人間でした。
内縁の妻ローズがいながら、弟子と不倫し、挙句に妻からカミーユと別れるように迫られて、彼女を捨てます。
ロダンに別れを告げられたカミーユは精神を病み、78歳で死去するまで精神病院に入院することになります。
「青銅時代」
ロダンの出世作。あまりの出来栄えに「生きた人間から型を取った」と疑われた。ロダンは実物大の人間より巨大な作品をつくることで疑惑を晴らすと同時に、その名を世に知らしめた
しかも、そんなことがあったにも関わらず、相変わらず弟子やモデルと関係を持つ。
男である私から見ても、「いい加減にしろ!」と怒りたくなりますが、一方で幸か不幸かロダンの気持ちも少なからず分かる気がします
おそらくロダンもそうだったと思いますが、私も女性というものが好きで仕方ない(笑)
それに、何だかんだ言って仕事には一生懸命なところも私と似ていると感じます。
だから、映画の中のロダンに反発を覚えつつ、共感するという何とも複雑な心境でした(笑)
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言わずと知れたロダンの代表作。おそらく世界でもっとも有名な彫刻の一つ。もともとは「地獄の門」の一部で、地獄の門を覗くダンテを表しているとも、ロダン自身を表しているとも言われる
そもそも、ロダンに限らず芸術家や科学者、あるいは何か他のことでも歴史に名を残すほどの功績を残した人は、異性関係も派手な人が多いような気がします。
それは、強い精神的エネルギーが恋愛にも向けられるからだと、私は見ています。
とすると、ロダンの女性関係も芸術家としての側面の影のようなものかもしれません。
それに趣味であれ、仕事であれ、何かに打ち込む人は、性別問わず魅力的に映るものでもありますし。
ちなみに私は以前、ある女性から「将来浮気しそう」などと言われたことがあります。
そもそも浮気できるほどもてない気がしますが、かなり飽き性なところがあるし、大事な問題ほど優柔不断になるところがあるので、あまり認めたくないですが、結構的を得た指摘かもしれません。
どうでしょう?
奥さんや彼女ができたとして、だれか別の異性を好きになったり、思いを寄せられたりしたら・・・
うーん、心は動くかもしれないけど、やっぱりそれで自分の大事な人が傷つくことを想像するとそれが歯止めになるかな。
いずれにせよ、「ロダンのふりみて我がふり直せ」。
やっぱり決まった相手がいるのなら、その人を一途に思い続けようと、決意を新たにするのでした。
今日はこんなところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。