柔らかな皮膚しかないわけは・・・
いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
休職期間も半ばになり、精神的にも安定してきましたので、そろそろ職場復帰に向けて準備を始めています。
まずは通勤の練習から。
毎朝職場への最寄り駅で降り、次にバスに乗り換え、無理のない範囲で少しずつ職場へ近づいて行こうと思っています。
とりあえず、毎日会社の前まで行けるようになるのが目標です。
さて、話は変わりますが、今から15年ほど前に「Dr.コトー診療所」っていうドラマがあって、その主題歌が中島みゆきさんの「銀の龍の背に乗って」っていう歌だったんですが、その2番の歌詞が最近胸に沁みます。
特に「柔らかな皮膚しかない理由(わけ)は、人が人の痛みを聴くためだ」っていうところが涙が出そうなくらいぐっときます。
人の心がいかに傷つきやすくて、脆いものかっていうのを今まさに身を以って実感していますが、でもだからこそ、人は人の痛みを想像することができる。
この歌詞の意味はそういうことだと理解していますが、それをあんな言葉で表現するのは、さすが中島みゆきだと思います。
「知る」では理知的過ぎて、頭でっかちな感じがするし、「感じる」は語呂が悪くなるし、人は他人の痛みを想像することはできても、やはり感じることはできない。
その人の「痛み」はその人だけのもの。
でも分かりたい、と思うから、せめて想像する。
そのあたりの微妙さを「聴く」という言葉にしたところが実ににくい。
作者病気のため長らく休載になっていますが、続きが読みたいので、気長くお待ちしております。
自分で言うのも変ですが、私はやっぱり繊細で、共感性が高く、想像力がやや過剰で、生真面目なのだと思います。
そういう自分を守るためにも、人前では明るく振舞い、ふざけたり冗談を言ったりしていますが、今回のような目に遭うと、どうしようもなく傷つきやすい自分が顔を出す。
ドラマ版の主演は吉岡秀隆さん。大学病院から逃げるように離島の診療所に来て、悩みながらも真摯に患者に向き合う役を好演されていました。朝ドラの「エール」でも医師役を演じられていましたが、医者役似合いますね、この人。
前に私と同じような発達障害の方をサポートする仕事に就きたいと思ったことがあったんですが、「半平さんは相手に共感し過ぎて、ミイラ取りがミイラになるかもしれないからやめた方がいい」とある人に言われて、妙に納得して断念したことがあります。
けれど、今回のことで傷ついた人や、生きづらさを抱える人に寄り添うような活動ができればいいと、改めて思いました。
傷ついたことがある人ができる最良のことのひとつは、傷ついた分だけ、だれかに優しくできることだろうと、私は思うのです。
別にそれで飯を食わなくてもいい。
ただ、自分なりの方法を探して行こうと思います。
人が人の痛みを聴くために―。
今日はこんなところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。