半平のきまぐれ日記

ADHD(注意欠陥多動障害)の会社員が本を読んで、映画を見て、あるいはその他諸々について思ったことを気まぐれに綴ります。(※本ブログはAmazonアソシエイトを利用しています。また、記事中の画像は、断りのない限りWikipediaからの引用、もしくはフリー素材を使用しています)

初恋はいつだって美しい

いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

一瞬梅雨らしくなったと思ったら、すぐに真夏のような猛暑が来ましたね。

 

まだ6月なのにこの暑さで、おまけに今年は電力不足が懸念されるというので先が思いやられますが、自分の力の及ばないことを気に病んでも仕方ないので、できる範囲で節電にこれ努めたいと思います。

 

 

さて、最近は「人生の10冊」シリーズを書いてきましたがそれも半ばに差し掛かり、残るのは重い本ばかりということで、休憩を挟みながらやっていきたいと思います。

 

今日は私の思い出話を交えながら、映画の紹介をしたいと思います。

 

 

今日紹介したい映画は「ラストレター」(岩井俊二監督、2020)。

 

 

 


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高校時代の初恋の思い出と邂逅することになった中年の男女を描いた映画です。

 

44歳の若さで亡くなった姉・遠野未咲(広瀬すず)の葬儀に参列するため実家に戻っていた岸辺野裕里(松たか子)の元に姉の高校の同窓会の知らせが届きます。

 

姉の死去を知らせるため同窓会に向かった裕里でしたが、姉と間違われ訂正することもできず、姉のふりをしてスピーチまでさせられます。

 

同窓会の帰途、高校時代に未咲に片思いしていた乙坂鏡史郎と再会します。

 

実は裕里にとっても乙坂は初恋の人でもありました。

 

色々あって裕理は未咲のふりをして音坂と文通することになり、その文通を通じて裕里と音坂は高校時代の互いの初恋と向かい合うことになる・・・という話です。

 

 

この映画を見終わったときの印象は、とにかく「美しい」の一言でした。

 

この映画のことは劇場公開の時から気になっていましたが、結局劇場には見に行かず、先日配信で初めて見ました。

 

公開当時に同じ職場に勤めていた、ラブストーリーとか見なさそうな60過ぎのおじさんが「いい映画だった」と言っていたのが印象に残っていましたが、自分で見てその理由が分かった気がします。

 

初恋はたいていの場合実らないし、格好よくもなくて、何だったら無様ですらあるとしても、そういうことは都合よく忘れて(あるいはそういうところもひっくるめて)美しく結晶化して残り続けるようなところがあると思います。

 

そういうだれの中にもある「美しいままの初恋」を見せてくれるような映画でした。

 

あるいは初恋にまつわる苦さや後悔というところも含めて肯定して、その上で明日からも生きることに背中を押してくれるような、そんな映画でした。

 

一生忘れられない恋があってもいいし、それを胸に抱いたまま生きてもいいじゃないかという。

 

見終わった後に素直に「見てよかった」と思えました。

 

 

岩井俊二監督による原作本です。

 

 

さて、なんでそんな映画を急に見ることを思い立ったかというと、ひとつの夢がきっかけでした。

 

私、今までの人生で一度だけ女性からラブレターをもらったことがありまして、その子が夢に出てきました。

 

彼女は中学の同級生で卒業間際にラブレターを渡されました。

 

今よりはるかに初心だった中学生の私は、他に好きな人がいるという理由で、結局断ってしまいました。

 

彼女とは別々の高校に進学したので卒業以来、今にいたるまで一度も会っていません。

 

それが15年以上経って初めて夢に出てきたのが懐かしくて、彼女にもらったラブレターを読み返したり、1枚だけ一緒に撮った写真を眺めたりして、初恋にまつわる映画まで見てしまいました(笑)

 

 

当時断ったのは真面目さ故だったのかもしれませんが、今から考えれば、彼女がどれだけ勇気を出して私に手紙をくれたのかということも想像できるし、ひとりの人から好意を寄せられることがどれだけ貴重かということも分かる。

 

 

こんな私のことを好きになってくれたんだから、その思いに応えてあげればよかったと思ったりもします。

 

まあ、今さら悔やんでもしょうがないんですが。

 

 

彼女とはもう一度会ってみたい気もするし、きれいな思い出のままでいてくれた方が幸せなような気もする。

 

いずれにしても私に恋をしてくれた経験や、そのことを伝えたという経験が彼女の人生にとって、少しでもよい影響を与えてくれてたらいいと思います。

 

そして私も、たぶんすごく純粋で、混じり気のない「好き」をくれた1人の女の子のことを忘れないようにしたい。

 

 

思いがけず初恋の思い出を思い出すことになりましたが、いい映画に出会えたことも含めて、素敵な経験でした。

 

自分もそんな齢になったのだという感慨も嚙み締めつつ。

 

 

今日はこんなところです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。