北方三国志を語ろう! その②―“等身大の天才”諸葛亮孔明
いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
突然ですが私、先日失恋しました。
まあ、片思いして振られるのはもう慣れっこなはずなんですが、それでも慣れないのが失恋の痛みらしく、ここ何日かはそれなりに落ち込んでました。
そんな時は気分を変えるのがいちばん!ということで、今日は好きな三国志の話、北方三国志について語るシリーズの第2弾です。
[諸葛亮孔明(181~234)
荊州(現・湖北省一帯)の片田舎で庵を結んでいたところを、当時流浪の将軍であった劉備に見出だされたとされている。
劉備に仕え、彼を蜀の建国へと導いた。蜀の建国後は、その丞相(総理大臣のような地位)となる。劉備の死後も魏への遠征を繰り返した。対魏戦の陣中で没する。
「漢王朝再興」という劉備の夢を、その死後も引き継いだ名臣として名高い。]
さて、今日の主人公は三国志の中で私がいちばん好きな登場人物、劉備軍の天才軍師・諸葛亮孔明(「諸葛」が姓、「亮」が名、「孔明」は字(あざな)というもう一つの名前です。一般的には「孔明」で呼ばれることが多いので、以下これで統一します)です。
この孔明、三国志を題材にした創作では、軍略から政治、外交、果ては発明まで何にでも才能を発揮する“万能の天才”として描かれることが多い。
そして、いかなる時にも冷静で、超然としています。
諸葛亮 高品質高級三段黒羽扇 風水や飾り物コスプレに使える羽毛扇 諸葛孔明
- 出版社/メーカー: 猿百壱
- メディア:
- この商品を含むブログを見る
北方孔明は、マルチな天才ではありますが、過ぎたことをいつまでも後悔し、自分の欠点に悩み、時には取り乱しもする、等身大の人間としての側面が強調されています。
たとえば、“漢中”という要衝の地を魏に攻められ、孔明は40万という自軍の4倍の大軍と対峙します。
最後は冷静さを取り戻し、無事漢中を守りきりますが、こんな描写は他の三国志には、ちょっとありません。
大体が慌てたり弱気になる劉備を落ち着かせるという役回りが多い。
北方孔明は、単に劉備の右腕というだけでなく、お互いに足りない部分を補い合う、“二人で一人”という描かれ方をしています。
一心同体でもあり、同じ夢を見る同志でもあり。
そして、それだけに劉備が死んだ後の孔明の孤独がより引き立っています。
幾多の挫折や失敗を経験し、後悔に苛まれながらもなお、劉備の遺志を継ごうとする孔明―その姿に私は涙を禁じ得ませんでした。
北方三国志も他の多くの三国志がそうであるように、孔明の死で幕を下ろします。
自分の生涯を、振り返ろうとは思わなかった。人は生き、人は死ぬ。それだけのことだ。ゆっくりと歩いた。部屋の中だ。
闇が、近づいてくる。その闇に、孔明はかすかな、懐かしさのようなものを感じた。闇が、さらに歩み寄ってくる。
自分が、笑ったのがわかった。
魏との戦いの中で、孔明は微笑みながら最期の時を迎えます。
私もいつ、どこで、どんな最期の瞬間を迎えるにしても―たとえそれが、人知れず路傍で迎えることになっても―微笑みとともに死んで行きたいものです。
今日はこんなところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、この記事を気に入っていただけましたら、シェアをしていただけますと、大変嬉しいです。
三国演義 ED2 ユラリユララ 中島卓偉
[2010年に放映された、アニメ「最強武将伝 三国演義」の後期OP。映像に出てくるのは孔明ですが、歌詞の内容が北方孔明そのものだと思っています。ぜひ、お聴きください]