"数直線的価値観"+α
いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
もうブログの冒頭の書き出しが、毎回寒さの話題になってしまうほど寒かったですが、週明けあたりから暖かくなるようですね。
この前冬が来たかと思うと、もう春というわけで、時の流れの速さを実感します。
そう言えば、大人になるほど時の流れを早く感じるのって、子どもに比べてトキメキが少なくなるからって話を前にテレビで見ました。
大人になってもトキメキを忘れないようにしたいものです。
さて、ここからが今日の本題。
突然ですが、皆さんは何か目標って持ってますか?
資格をとる、なりたい職業につく、素敵な彼女(彼氏)をつくる、結婚する、高い収入を得る、仕事で成功するetc...
向上心を持って夢や目標に進むのは素晴らしいことですが、それだけのいいの?というのが今日の話。
明確な目標というのは、たしかにモチベーションになりますが、一方で成功と失敗がはっきり分かるという面もあります。
成功すればいいですが、失敗すれば一気にモチベーションが下がる危険性を孕んでいるようにも思います。
そして、人生においては失敗することも多い。
就職やら結婚やら、大きなものだけでなく、小さなものも含めればむしろ失敗の方が多いとさえ言える。
むしろ、いくつもの失敗の中にたまに成功があるように思います。
成功や向上を重視する価値観を、私は"数直線的価値観"と呼びたいと思いますが、それだけでは人生辛くなると思うのです。
''数直線的価値観"の呼び名の由来。成功と失敗、向上と非向上の二元論的に考える価値観を図で表してみたら数直線を連想したことから
なぜなら、人は必ず成功するわけではないし、いつも向上できるわけでもないから。
では、どうするか?
オーストリアの精神科医ヴィクトール・フランクルは、「いかなる状況下においても生きる意味を見出す」ことの重要性を説いています。
ヴィクトール・フランクル
詳しいプロフィールは過去記事(たとえ人生に何も期待しなくとも・・・ - 半平のきまぐれ日記)参照
フランクルはユダヤ人としてナチスの収容所に入れられ、そこから生還した経験の持ち主です。
収容所の中は飢えと病気によっていつ死んでもおかしくないような極限状態でした。
しかし、その中でも生きる意味を見出した人間が生き延びる可能性が高かったことにフランクルは気づきました。
ナチスの収容所のような極端な状況でなくとも、不本意な現状やなりたい自分になれないことは、人生ではよくあること。
しかし、その不本意の中になにかしらの意味を見出すこと、これが大事であると思うのです。
前回の記事(静かに、健やかに、遠くまで - 半平のきまぐれ日記)で私は、「人生で思い通りに行かなくても投げ出さないことが大事」というようなことを書きましたが、その"投げ出さない強さ"の秘訣がここにあるという気がしています。
成功の華々しい物語は人生の本の一部、人生の多くの部分が、陳腐で退屈で、そして理不尽であったとしても、そこに意味をつくりだせる人が本当に強い人であり、そこにこそ人生の妙味があるとさえ、私は思うのです。
今日はこんなところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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